大震災があったのちに、山岸俊男さんの
『安心社会から信頼社会へ』という本が、
あらためて重要になっているのではないだろうか。
やがて、震災から、半年になります。
それまで以上に「安心」ということばを
よく目にするようになったのですが、
それはまるで、語られれば語られるほど、
追いきれない夢を追うようなものに見えます。
ほんとうに完全な「安心」とは、
主観のなかにしかあり得ないものですから。
逆に「信頼」は、もうすでに、
「あり得ない」もののように語られたりしている。
限りなく「信頼」がなくなったら、
呼吸することさえも、困難になります。
そんないま、もういちど、
この本に戻ってみたくなりました。
「ほぼ日」をはじめたころに、よく引用したのが、
「正直は、最大の戦略である。」ということばでした。
どれほど険しい崖を上るにしても、
「信頼」の手がかりになる突起は、
「正直」という材料でできています。
新しい時代をどう生きるか、というような本が、
次々に発売されましたけれど、
昔に書かれた『安心社会から信頼社会へ』のほうが、
なんか、いま読むべきもののように感じています。
— 今日のダーリン(2011.8.24)